*決まり字*


決まり字とは
百人一首で札の取り合いをする際に、そこまで読まれればその札だと確定できるという部分のことです。
仮名文字単位で、1字決まり、2字決まり、……と数える。
特に、札を取る早さを求められる競技かるたでは、決まり字の把握は必要不可欠である。


大山札

第一句まで読まれても決まり字が分からない札、すなわち決まり字が6字以上の札を、特に大山札と呼び、6字決まりの3組6枚がある。




1字決まり( 7句 )



070.  びしさにやどをたちいでてながむれば  いづこもおなじあきのゆふぐれ

018.  みのえのきしによるなみよるさへ  ゆめのかよひぢひとめよくらむ

 077.  をはやみいはにせかるるたきがはの  われてもすゑにあはむとぞおもふ

022.  くからにあきのくさきのしをるれば  むべやまかぜをあらしといふらむ

081.  ととぎすなきつるかたをながむれば  ただありあけのつきぞのこれる

087.  らさめのつゆもまだひぬまきのはに  きりたちのぼるあきのゆふぐれ

057.  ぐりあひてみしやそれともわかぬまに  くもがくれにしよはのつきかな



二字決まり( 42句 )



052.  あけぬればくるるものとはしりながら  なほうらめしきあさぼらけかな
003.  あしびきのやまどりのをのしだりをの  ながながしよをひとりかもねむ
043.  あひみてののちのこころにくらぶれば  むかしはものをおもはざりけり

061.  いにしへのならのみやこのやへざくら  けふここのへににほひぬるかな

074.  うかりけるひとをはつせのやまおろしよ  はげしかれとはいのらぬものを
065.  うらみわびほさぬそでだにあるものを  こひにくちなむなこそをしけれ

005.  おくやまにもみぢふみわけなくしかの  こゑきくときぞあきはかなしき
072.  おとにきくたかしのはまのあだなみは  かけじやそでのぬれもこそすれ
082.  おもひわびさてもいのちはあるものを  うきにたへぬはなみだなりけり
026.  をぐらやまみねのもみぢばこころあらば  いまひとたびのみゆきまたなむ

051.  かくとだにえやはいぶきのさしもぐさ  さしもしらじなもゆるおもひを
006.  かささぎのわたせるはしにおくしもの  しろきをみればよぞふけにける

091.  きりぎりすなくやしもよのさむしろに  ころもかたしきひとりかもねむ


024.  このたびはぬさもとりあへずたむけやま  もみぢのにしきかみのまにまに
041.  こひすてふわがなはまだきたちにけり  ひとしれずこそおもひそめしか
010.  これやこのゆくもかへるもわかれては  しるもしらぬもあふさかのせき

040.  しのぶれどいろにいでにけりわがこひは  ものやおもふとひとのとふまで


073.  たかさごのをのへのさくらさきにけり  とやまのかすみたたずもあらなむ
055.  たきのおとはたえてひさしくなりぬれど  なこそながれてなほきこえけれ
004.  たごのうらにうちいでてみればしろたへの ふじのたかねにゆきはふりつつ
016.  たちわかれいなぱのやまのみねにおふる  まつとしきかばいまかへりこむ
089.  たまのをよたえなばたえねながらへば  しのぶることのよわりもぞする
034.  たれをかもしるひとにせむたかさごの  まつもむかしのともならなくに

017.  ちはやぶるかみよもきかずたつたがは  からくれなゐにみづくくるとは

023.  つきみればちぢにものこそかなしけれ  わがみひとつのあきにはあらねど
013.  つくばねのみねよりおつるみなのがは  こひぞつもりてふちとなりぬる

036.  なつのよはまだよひながらあけぬるを  くものいづこにつきやどるらむ

033.  ひさかたのひかりのどけきはるのひに  しづこころなくはなのちるらむ

090.  みせばやなをじまのあまのそでだにも  ぬれにぞぬれしいろはかはらず
014.  みちのくのしのぶもぢずりたれゆゑに  みだれそめにしわれならなくに
094.  みよしののやまのあきかぜさよふけて  ふるさとさむくころもうつなり

100.  ももしきやふるきのきばのしのぶにも  なほあまりあるむかしなりけり
066.  もろともにあはれとおもへやまざくら  はなよりほかにしるひともなし

059.  やすらはでねなましものをさよふけて  かたぶくまでのつきをみしかな
047.  やへむぐらしげれるやどのさびしきに  ひとこそみえねあきはきにけり

071.  ゆふさればかどたのいなばおとづれて  あしのまろやにあきかぜぞふく
046.  ゆらのとをわたるふなびとかぢをたえ  ゆくへもしらぬこひのみちかな

085.  よもすがらものおもふころはあけやらで  ねやのひまさへつれなかりけり
062.  よをこめてとりのそらねははかるとも  よにあふさかのせきはゆるさじ

020.  わびぬればいまはたおなじなにはなる  みをつくしてもあはむとぞおもふ




3字決まり( 37句 )



079.  あきかぜにたなびくくものたえまより  もれいづるつきのかげのさやけさ
001.  あきのたのかりほのいほのとまをあらみ  わがころもではつゆにぬれつつ
039.  あさぢふのをののしのはらしのぶれど  あまりてなどかひとのこひしき
078.  あはぢしまかよふちどりのなくこゑに  いくよれざめぬすまのせきもり
045.  あはれともいふべきひとはおもほえで  みのいたづらになりぬべきかな
044.  あふことのたえてしなくばなかなかに  ひとをもみをもうらみざらまし
012.  あまつかぜくものかよひぢふきとぢよ  をとめのすがたしばしとどめむ
007.  あまのはらふりさけみればかすがなる  みかさのやまにいでしつきかも
056.  あらざらむこのよのほかのおもひでに  いまひとたびのあふこともがな
069.  あらしふくみむろのやまのもみぢばは  たつたのかはのにしきなりけり
030.  ありあけのつれなくみえしわかれより  あかつきばかりうきものはなし
058.  ありまやまゐなのささはらかぜふけば  いでそよひとをわすれやはする

021.  いまこむといひしばかりにながつきの ありあけのつきをまちいでつるかな

063.  いまはただおもひたえなむとばかりを  ひとづてならでいふよしもがな

060.  おほえやまいくののみちのとほければ  まだふみもみずあまのはしだて
095.  おほけなくうきよのたみにおほふかな  わがたつそまにすみぞめのそで

098.  かぜそよぐならのをがはのゆふぐれは  みそぎぞなつのしるしなりける
048.  かぜをいたみいはうつなみのおのれのみ  くだけてものをおもふころかな

080.  ながからむこころもしらずくろかみの  みだれてけさはものをこそおもへ
084.  ながらへばまたこのごろやしのばれむ  うしとみしよぞいまはこひしき
053.  なげきつつひとりぬるよのあくるまは  いかにひさしきものとかはしる
086.  なげけとてつきやはものをおもはする  かこちがほなるわがなみだかな
025.  なにしおはばあふさかやまのさねかづら  ひとにしられでくるよしもがな

096.  はなさそふあらしのにはのゆきならで  ふりゆくものはわがみなりけり
009.  はなのいろはうつりにけりないたづらに  わがみよにふるながめせしまに
002.  はるすぎてなつきにけらししろたへの  ころもほすてふあまのかぐやま
067.  はるのよのゆめばかりなるたまくらに  かひなくたたむなこそをしけれ

035.  ひとはいさこころもしらずふるさとは  はなぞむかしのかににほひける
099.  ひともをしひともうらめしあぢきなく  よをおもふゆゑにものおもふみは

049.  みかきもりゑじのたくひのよるはもえて  ひるはきえつつものをこそおもへ
027.  みかのはらわきてながるるいづみがは  いつみきとてかこひしかるらむ

032.  やまがはにかぜのかけたるしがらみは  ながれもあへぬもみぢなりけり
028.  やまざとはふゆぞさびしさまさりける  ひとめもくさもかれぬとおもへば

008.  わがいほはみやこのたつみしかぞすむ  よをうぢやまとひとはいふなり
092.  わがそではしほひにみえぬおきのいしの  ひとこそしらねかわくまもなし
038.  わすらるるみをばおもはずちかひてし  ひとのいのちのをしくもあるかな
054.  わすれじのゆくすゑまではかたければ  けふをかぎりのいのちともがな



4字決まり( 6句 )



029.  こころあてにをらばやをらむはつしもの  おきまどはせるしらぎくのはな
068.  こころにもあらでうきよにながらへば  こひしかるべきよはのつきかな

075.  ちぎりおきしさせもがつゆをいのちにて  あはれことしのあきもいぬめり
042.  ちぎりきなかたみにそでをしぼりつつ  すゑのまつやまなみこさじとは

088.  なにはえのあしのかりねのひとよゆゑ  みをつくしてやこひわたるべき
019.  なにはがたみじかきあしのふしのまも  あはでこのよをすぐしてよとや



5字決まり( 2句 )



093.  よのなかはつねにもがもななぎさこぐ  あまのをぶねのつなでかなしも
083.  よのなかよみちこそなけれおもひいる  やまのおくにもしかぞなくなる



6字決まり( 6句 )


031.  あさぼらけありあけのつきとみるまでに  よしののさとにふれるしらゆき
064.  あさぼらけうぢのかはぎりたえだえに あらはれわたるせぜのあじろぎ
015.  きみがためはるののにいでてわかなつむ わがころもでにゆきはふりつつ
050.  きみがためをしからざりしいのちさへ  ながくもがなとおもひけるかな
076.  わたのはらこぎいでてみればひさかたの  くもゐにまがふおきつしらなみ
011.  わたのはらやそしまかけてこぎいでぬと  ひとにはつげよあまのつりぶね






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