全体の面積は13万haでそのうち約1万7千ha (169.7平方キロメートル) がユネスコの世界遺産に登録されています。青森県側の面積はそのうち74%の126.3平方キロメートルを占め、残る43.4平方キロメートルは秋田県北西部にあたります。なお、白神山地は法隆寺地域の仏教建造物、姫路城、屋久島とともに、1993年、日本で最初に世界遺産に登録されました。
白神山地は、世界遺産登録地域の外側にも広大な山林を持ち、通常は、登録地域外も含めて呼ばれることが多く、その中でも特に林道などの整備がまったく行われていなかった中心地域が世界遺産に登録されています。
世界遺産登録地域は、登録前後に禁猟区に指定されているので、漁を行うには漁業協同組合と森林管理署長の許可が必要です。なお、漁業組合はここを通年禁漁としていますが、自然の資源を必要なだけ利用してきたマタギによる狩猟も禁止されたことから、禁猟によりマタギ文化が消失するという批判も存在します。
自然保護のために、核心地域への立ち入りを全面的に禁止すべきかどうか、あるいはまた、かつてのマタギなどのように、そこで生活の糧を得ていた人たちまで規制する必要があるのかどうか、議論はかみあっていません。
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