補陀落上人の作といわれている。
姿は、両手で蓮華(れんげ)を捧げて岩座の上に立つ来迎(極楽浄土へ導くため阿弥陀仏や諸菩薩(ぼさつ)が紫雲に乗って迎えに来ること)式である。
寄木彫眼(仏像の眼部に水晶をはめ込んで、実際の人間の眼(め)に近い輝きをもたせたもの。)
体全体、金色である。
頭上に結んだ理髪は低く、宝冠台(宝石で作られた冠の台)は外に開いて眼は伏目。
像身をまとう天衣の衣文の表現は平行線を描いて美しく、藤原末期の様式に属する平安末期から鎌倉初期の作である。
円鏡寺の本尊であり、高さが167cmと大人ほどもある美しい姿をしています。